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FDM方式の現行機と過去機の出力品の比較 1
2024.8.5
ここ数年、テレビ等で紹介されているように3Dプリンターは大きく進化しています。
テレビでは主に医術系や金属系など特殊な出力についてやっている印象がありますが、弊社が主に取り扱っているFDM方式と光造形方式のプリンターも大きく進歩しています。
今回は主にFDM方式のプリンターについて取りあげてみます。
今から6年前の記事にあったミロのヴィーナスの首像が事務所にあったので、これを比較対象とします。
以前の記事にあるように、積層が目立ちます。
さて、現行のFDM方式の3Dプリンターがどのように変わったのかを簡単に説明しますと、
・プリンターが設定できるノズル温度が大きく上昇し、それによって取り扱える素材が増えた
・プリンターを制御するOSが進化し、光造形ほどではないが細かな形状が精度よく出力できるようになった
・材料となるフィラメントの性能が上がり、出力時間が大幅に短縮できるようになった
・出力前の段取りも幾分か自動化され、細かな点まで目を向ける必要がなくなった
など、様々な変化が起き、家庭用のプリンターでも一昔前の業務用プリンター以上の性能が当たり前になりました。
では、弊社にある現行機でヴィーナスの元データを出力してみます。
出力完了
使用材質はABS、出力サイズは前回とほぼ同じ大きさになるようにしました。
かかった時間は約5時間で、以前の出力に22時間かかった事を考えるとその進化に私も改めて驚きました。
(3Dプリントは出力時間が長くなればなるほど失敗のリスクも比例していきますので、かなりシビアです)
次回、新旧それぞれの出力品の比較を行っていきます。