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日本における3Dプリンターを取り巻く現状

2018.3.13

2013年から2015年ごろにかけて、世界中で3Dプリンターブームがおこり、日本でもかなり話題になりました。

これは、いくつかの関連する特許が相次いで切れたためで、「21世紀の産業革命」と喧伝されました。

しかしその動きは日本においては限定的で、一般家庭や工場に3Dプリンターが広く普及していないのが現状です。

 

私たちの3Dプリンター事業も2014年にスタートし、以来3Dプリンター業界の動向に携わってきました。

今回は、日本と世界における3Dプリンターの現状について触れたいと思います。

 

日本では、3Dプリンターは一時的に流行したブームといった扱いを受けています。

しかし、これは諸外国とは少し違ったトレンドです。

調査会社IDCの発表によると、3Dプリンター市場は世界規模では引き続き右肩上がりの拡大をしていますが、

一方日本では2015年の市場規模で前年比マイナス成長となっています。
日本で3Dプリンターが大きな広がりを見せていない背景には、

日本の製造業における工作機械の立ち位置が関係していると考えることができます。

日本の工作機械のシェアは高く、また技術的にも多様な作業を高い精度でこなすことができるものです。

それに対し3Dプリンターは技術的にはまだ発展途上の面もあり、思ったほどきれいに出力できないといった声もあり、

航空宇宙や医療など一部の開発スピードを優先する産業を除いては、既存技術を代替するに至っていません。

また価格面では、産業用工作機械が数百万~数千万円と高価なものに対し、

3Dプリンターは、数千万円する大型製品もありますが、数万円~数十万円程度のものが多く販売されています。

 

3Dプリンターは、技術的には比較的単純なことから、パーツを組み合わせて自作することもできる機械となっています。
特に中国やオランダなどでは廉価版3Dプリンターの開発も盛んで、この数年で精度もかなり上がっています。

同等サイズのプリンター価格が1/10程度にまで下がってきており、目まぐるしい進化には目を見張るものがあります。

写真は先日購入した中国製廉価版3D プリンター(JGaurora A5)です。

細部の構造には気になるところもあり、耐久性は未知数ではありますが、基本的にはしっかり出力できています。

通販サイトで6万円程度で購入できますが、4年ほど前であればその10倍程度の価格はしていたであろう代物です。

 

 

技術的には単純なこともあり、国によっては学生が3Dプリンターを自作するのも珍しいことではなくなってきています。

諸外国では産業用と家庭用それぞれが伸びている一方で、日本では一部の産業に限られているというのが現状です。

これは、今はなくても困らないという位置づけ故のビジネス面での難しさを反映しているともいえます。

現在、3Dプリンターだけでビジネス的成功を収めている企業はごく限られています。

「食えない産業」としての側面はVR(仮想現実)とも通じるところがあるかもしれません。

しかし、3Dプリンターは、産業用途以外にもまだまだ潜在需要があると考えています。

いずれ3Dプリンターもさらに普及していくかもしれませんが、今はまだ多くの方にとってはとっつきにくいものでしょう。

 

物珍しいだけでないその魅力と展望について、このページで随時紹介していけたらと考えています。

 

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